屋根工事

北海道の金属屋根の始まり

別ページで述べたとおり、現在北海道で建てられている住宅の95%以上が金属屋根となっています。これは、北海道は雪が多いので瓦屋根では家がもたないという理由ではありません。明治以降の開拓時代、瓦屋根の家を建てられたのは一部の裕福な者のみで、一般人には手の届かない高価なものでした。その当時の一般住宅の屋根は板葺き(柾葺き)が一般的で、薄い細長い板を等間隔でずらしながら下から上に張っていきます。勾配が緩いと水が入りますので当然勾配はきつくなっていきます。これが三角屋根の始まりです。その後、戦後になりブリキ板や亜鉛板などが登場すると、屋根は安価で加工がしやすい鉄板で葺くようになりました。これが北海道の金属屋根の始まりとされています。

形状別にみる屋根のトラブル事例とメンテナンスの違い

別ページで述べたとおり、現在北海道で建てられている住宅の95%以上が金属屋根となっています。そしてその形状は大きく分けて2つに分かれます。それは、雪を落とすか、落とさないかです。
雪を落とす屋根の形状は勾配屋根とも呼ばれ、三角屋根(妻切屋根)・寄棟屋根・片流れ屋根などがあります。また、勾配屋根でも近隣住宅への影響や、道路への落雪防止のために雪止め処置を行っていることがありますね。
一方、雪を落とさない屋根は無落雪屋根と呼ばれ、スノーダクト屋根・M型屋根・陸(フラット)屋根などがあります。
同じ金属屋根でもその屋根形状によって、起こるトラブルや、それを防止するためのメンテナンス方法は違います。また、その地区・地域の気象条件・立地環境によっても変わりますので、まさに千差万別と言っても過言ではありません。
11つ上げていけばきりが無いですが、それぞれの屋根形状において、よくある特徴的なトラブルと日頃のメンテナンスについて解説し、その対処法を考えていきます。